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この前読んだ「草原の椅子」がよろしかったので、今回は宮本輝の小説2冊目を早速読んでみました。
やっぱり、この人の小説は個人的に好きですねぇ・・・

この小説は、18年間結核で入院していた主人公(志穂子)の元に1通の手紙が届くことから始まります。その手紙の差出人には覚えがなく、内容はラブレターで、そこに書かれてあった「ここに地終わり海始まる」の言葉が病気を治すきっかけとなることから物語が展開します。

病気を克服し、志穂子の日常生活を取戻す過程における恋愛とその中で織り成す人間模様がスピーディに展開されていて、これまた一気に読めました。女性の心理描写がやや希薄な感も無きにしも非ずですが、主人公の視点だけでなく、相手の男性の視点でも小説が展開されるので、違和感がまったくなく、同一線上の物語として読み薦めることができます。

この小説でも、生きる事の本質の部分に迫ろうとする作家の意気込みと人生の幸福論的道しるべが垣間見れる心情描写が心打たれます。
後半部分でナイスキャラの親友(ダテコ)の扱いが薄くなってしまっている点が残念です。

この方の小説は他の作家さんと違ってそこまで情景描写が詳細でないように思うのですが、でも読んでいる最中に頭の中に映像が浮かんでくる
ところがおもしろさの秘訣かもしれません。
いちいち情景描写をきれいな文字をならべている小説はたくさんありますが、めんどくさがり屋の僕はたまに跳ばして読んでしまいます・・・(-_-;)そんな人には、宮本輝氏の作品はオススメです。

評価(5段階)・・・★★★★



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